「わからない時には聞いていいよ」と先輩に言われても、つい相手の都合ばかりを考えてしまって、なかなか質問ができずにいる若手ビジネスパーソンもいるのではないでしょうか。中には、「こんなことを聞いて、呆れられたらどうしよう…」と、質問に対して恐怖心を抱いている人もいるかもしれません。
「攻めの姿勢で学ぶことを躊躇していたら、MENTAに登録した意味がなかったかもしれません」こう話す平野達也さん(25)は、元フランス料理人。コロナ禍で未経験からエンジニアを目指し、プログラミングを学び始めてから約半年ほどで技術を身につけ、今年4月にランサーズ株式会社へエンジニアの正社員として入社しました。
平野さんが言う「攻めの姿勢」とは?なぜ彼は半年ほどで未経験からエンジニアへの転身を叶えることがでたのでしょうか。
「教えたい人」と「学びたい人」を繋ぐ
MENTAとは、「教えたい人」と「学びたい人」をオンラインで繋ぐサービス。2018年にサービスを開始して以降、エンジニアやデザイナー、マーケターなどビジネス系のスキルを持つ個人(メンター)とそれを学びたい個人(メンティー)を繋いできました。
メンターは、普段はフリーランスや会社員として別の仕事をしている副業メンターが9割以上。「転職活動に活かすため」「スキルを身につけ本業以外の収入源とするため」「学ぶことが好きなため」といった理由で学びたいメンティーに向けて、得意分野を活かしたメンタリングを行っています。
MENTAの登録者数は、2020年1月以降で2万人以上増加し、今年4月には3万人を突破しました。
フランス料理人から、エンジニア転身を目指し
平野さんは、料理の専門学校卒業後、関西でフランス料理人として働いていました。昨年、東京で新しいお店をオープンしようと上京しましたが、コロナ禍により止む無く断念。「どんな環境でも自分でコントロールして仕事ができる職種に挑戦したい」という想いを胸に、未経験からエンジニアを目指すことにしたそうです。
-----エンジニアを目指そうと思って、最初に起こした行動は?
平野さん:まずPC自体、あまり触ったことがなかったので、基本的な使い方やネットワーク全般については自分でいろいろと試行錯誤しながら…というスタートでした。
プログラミングについても完全に未経験だったので、昨年6月~8月にかけてスクールに通いました。MENTAを始めたのはスクール卒業後の10月頃です。
-----2カ月間スクールに通っただけでは技術的に不十分だったということですか?
平野さん:そうですね。私が通っていたスクールでは、卒業後に実務をこなせるスキルが身についたかと言うと、そうではありませんでした。
いざ"転職活動のために"とポートフォリオを作成していた時、自分にとってインフラの知識が圧倒的に足りていないことに気が付いたんです。
そんな時、知人から「MENTAを通じて転職に成功した」という話を聞いて。足りないと思っている部分に焦点を当てて、徹底的に学ぶにはちょうどいいサービスだなと思い、転職も視野に入れてメンタリングを開始しました。
攻めの姿勢で、積極的に質問
平野さんは、自分が選んだメンターによる1カ月間のメンタリングを通じて、インフラの知識を深めていったそうです。
-----スクールの後にMENTA、という順序が良かったとご自身では思われますか?
平野さん:そうですね、個人的にはその順序が良かったなと思います。
未経験からの学び始めの段階って、「わからないことがわからない」状態。モチベーションを維持するのも難しいので、そんな時に仲間と一緒に励まし合えるというのは良かったですね。
MENTAではメンターと1対1なので、モチベーションが下がってしまった時、基本的に立ち直していくのは自分。私の場合はある程度ベースがある状態でのスタートでしたし、「ここの理解を深めたい!」という具体的な目的があったので、モチベーション的な問題はなく、目的の達成に注力ができたと思います。
-----質問できる頻度などは決まっていたのですか?
平野さん:いえ、基本的にはメンターの都合のいい時間帯を事前に教えてもらって、その範囲であればいつでも質問ができます。テキストで質問することが多かったのですが、時にはオンラインの会話でじっくり相談することも。
「質問は何回まで」「会話は何時間まで」など決まり事項があるわけではないので、とにかく"攻めの姿勢"で、積極的に質問していました。かなり、もとは取れたんじゃないかと思っています(笑)。
-----逆を言うと、あまり積極的に質問ができない人には合わないのでしょうか?
平野さん:そうですね。「すでに質問を連続投稿してしまったから、追加質問したら困らせてしまうかな」「こんなに聞いてしまったら迷惑だろうか…」といって、勝手に無駄な未来を想像して遠慮してしまうのはもったいないですよね。
これはMENTAに限らず、社会に出てからも同じことが言えると思います。
質問を受ける人が困らないように質問を考える
いい意味で「相手の都合を考えすぎない」「無駄な未来は想像しない」ことが、積極性を育てる有効な方法だと、平野さんは話します。
-----質問のしかたについても、意識していることなどはありますか?
平野さん:「とにかく何でもかんでも質問する」ということではなく、それまでのプロセス、自分の仮説、検証した結果、自分の理解など、質問を受ける人が困らないようにリスペクトを込めて聞くことが大切だと考えています。
そのうえで、「自分はこういう理解なんですが、合っていますか?」という聞き方を意識しています。
-----他に、MENTAで良かった!と思える瞬間などはありましたか?
平野さん:転職を見据えてのメンタリングだったこともあり、メンターの方はプロで働くうえでの接し方をしてくださいました。技術だけではなく、エンジニアとしての姿勢も学べたことが、今の自分の糧にもなっています。
スキルアップのため副業も始めてみたい
平野さんは、1カ月間のメンタリングを経て、ランサーズ株式会社へ入社。現在はエンジニアの正社員として、システム開発の仕事に従事しているといいます。
-----今後の目標についてお聞かせください。
平野さん:ランサーズの「テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる」というビジョンに共感して入社したので、私自身、自分らしく働きながら、まずは目の前の仕事に真摯に向き合っていきたいと思っています。
また、今後は自社サービスを活用して、スキルアップのため副業を始めてみたいですね。実際にユーザーとしてサービスを使ってみることで得られる新たな気付きもあると思うので、そういったことも仕事に活かしていきたいです。
未経験からエンジニアを目指し、約半年で目標を叶えた平野さん。「攻めの姿勢で学ぶ」ことを徹底し、自分なりの効果的な質問術を駆使したことが、何よりの勝因ではないでしょうか。
自分にとって「高すぎるかもしれない」と思うような目標であっても、着実に行動に移していけば、きっと達成できる…平野さんのストーリーは、キャリアアップやキャリアチェンジを目指す若手ビジネスパーソンに勇気と希望を届けてくれそうです。
出典元:MENTA
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